- コンテナ運賃が年初来最安値を更新
- コンテナ運賃下落要因
- コンテナ運賃上昇するためには
- まとめ
1.
10/2付の日本海事新聞によると、上海発欧米向けのコンテナ運賃が年初の最安値を更新しました。9/28付の上海発コンテナ指数(SCFI)は、886.85ポイントとなり、先週比25ポイント減となり2020年5月以来の水準となりました。中国発欧州、地中海向け20フィートコンテナ運賃はそれぞれ下落しています。
中国発北米向けコンテナ運賃も西岸向け、東岸向けともに下落が進んでいます。
上海航運交易所 ホームページより
ソース:コンテナ運賃、年初来最安値を更新。SCFIは900割り込む|日本海事新聞 電子版 (jmd.co.jp)
2.
中国経済は現状ゼロコロナ政策による景気回復の遅れや不動産不況などにより低迷が続いています。世界経済にも悪影響を及ぼす懸念が強くなっており不安材料が増しており、
中国GDPの3割を占める不動産関連は中国恒大集団や碧桂園などの大手が経営難となっています。
世界第二位の経済大国が経済不況に陥れば経済の結びつきが強い日本はもちろんのこと世界中に飛び火する可能性もあります。
中国では内需が冷え込んでおり若者の失業率も20%を超えている現状で景気回復の材料も見当たらず、しばらくこの状況が続く可能性が大きいと見られています。
比較的強い欧米経済によりコンテナ運賃はじわじわ下がっている状況ですが、欧米にも経済の影響が出るようであればさらなる下落も考えられます。
世界的なインフレにより各国中央銀行は、政策金利を引き上げて対応していますが、経済への副作用も出てくる可能性があります。
コロナ禍では、各国の現金給付政策や税制優遇、融資への緩和などにより巣ごもり需要を契機にコンテナ運賃は急騰しましたが、不景気となればそうはいかないと考えられます。
こういった要因から現状のコンテナ市況になっていると推測ができます。
3.
中国経済の回復が重要となることは間違いないのですが、米中の対立、日本との処理水問題、ロシア、ウクライナ戦争での欧州との溝、コロナ調査をめぐる豪州との対立など他の先進国とは距離を取っており協調路線は難しいです。そのため、中国自力での景気回復ができるかが重要になってきます。
11月には中国では毎年恒例の独身の日セールや各国の年末商戦、年が明けてからは旧正月と物流が活発となるタイミングになるがどれぐらいコンテナ運賃が回復するかが注目されます。
4.
コンテナ市況には中国の動向が非常に重要になってくるので、不動産関連の動向や経済対策には注目していきたいです。
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