世界の物流を揺るがす“トランプ関税”再び注目
2025年6月、米国で再び注目を集めているのが、トランプ政権による関税政策です。トランプ大統領は4月に「90日間の関税停止措置」を打ち出し、7月9日の期限を前に延長の可能性を示唆しました。
この関税措置は、米国が交渉を進める18か国に対して柔軟な対応を取ることが意図されていますが、物流・貿易現場では輸送コストの高騰・納期の不透明化といった波紋を広げています。
Drewry世界コンテナ指数(WCI)の推移
2025年6月12日現在、DrewryのWCI(世界コンテナ指数)は3,543ドル/40ftで横ばい推移。5月中旬以降の急騰(約+60%)は、トランプ関税の影響を見越した“前倒し出荷”が背景にあります。
特に上海〜ニューヨーク航路では過去4週で+67%の上昇を記録し、サプライチェーン担当者や船社の動きに緊張が走っています。
現場レベルで起きていること
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米国西岸(PSW)向け:スペース拡大・供給増
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米国東岸:直行便は満船状態、欠航も相次ぐ
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欧州向け(FEWB):3〜4週間前のBookingが推奨され、遅延も頻発
さらに、ホルムズ海峡・紅海情勢の悪化、コンテナ船事故も加わり、 物流業界は多面的なリスクに直面しています。
今後の関税延長と物流コスト見通し
スコット・ベセント財務長官は、「誠実に交渉を進める国には延長を検討」と発言。日本やEUは合意見通しがある一方で、中国など一部では不透明なまま。
➡ 仮に90日ルールが延長されれば、2025年後半の物流需要がさらに増し、再び運賃上昇に転じる可能性が高いです。
一方、延長が打ち切られれば“駆け込み出荷”の反動で需給が急減速→運賃下落というシナリオもありえます。
山王物流の視点:企業が今取るべき行動
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輸送契約の再確認:S/C契約更新時期なら固定運賃・条件交渉を早めに
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リードタイムの見直し:欧米航路は4週間以上の余裕を
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海上輸送の安定パートナー確保:山王物流では、こうした市況変動にも柔軟に対応できる体制を整えています。お客様の輸送ニーズに合わせた最適な提案をご用意します。
まとめ:世界市況にどう備えるか?
トランプ関税政策、ホルムズ海峡のリスク、輸送需要の乱高下——これらは一過性の問題ではなく、今後も継続的に発生しうる物流リスクです。
山王物流では、市況変動への対応力と緊急時サポートの強化を通じて、お客様のサプライチェーンを安定化させる提案を行っています。
物流担当者さまへ—— 「今、動く」ことで未来の混乱を防げます。 ぜひ、お気軽にご相談ください。
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